農作業請負会社

農業労働力の足りない兼業農家のために農作業を請負うことを営業とする会社が農作業請負会社で、会社だけでなく農業協同組合が業務とする場合もあります。個人の請負耕作は仮装小作が多いのですが、会社や農業協同組合の行う農作業請負では、多くがトラククー、コンバイン、バインダーなど機械を用い熟練したオペレーターを抱えて高い能率の作業をするところに積極的な意味があります。この農業経営形態では、一方では農家の個別的所有欲を満しつつしがも他方では大農的な機械と技術を結合させ、生産性を向上させ、兼農化による農業労働力の欠乏の間題を解決していみところの新しい生産様式です。普通は水田耕起、田植え、病虫害防除、稲刈取り、乾燥脱穀などの作業ごとに請負う場合が多いのですが、耕起から収獲まで一貫して稲作業を請負い、実質上は定額の現物地代を払っている場合もあります。しかし作業請負が営業として成立するには、基盤整備など技術的前提も必要であり、オペレーターの労賃、機械原価償却など、多くの困難な問題があり、農協が組合員に対するサービスとしてこの作業請負をしている場合があるのはそのためです。

お金と農業環境

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